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新世代の海外挑戦

第3回 小坂 丈 : ニューイングランドカレッジ・ピルグリムス/アメリカ (2014年12月1日)

プロフィール

氏名:小坂 丈(Joe Osaka)

生年月日:1995年12月11日(18才)

出身:東京都府中市

体重・身長:184cm・79kg

ポジション:FW

所属学校・チーム:ニューイングランドカレッジ・ピルグリムス(ニューハンプシャー州へ二カー)New England College Pilgrims

経歴:西武東大和ジュニア(東京) → ブルースター・アカデミー(北米プレップスクール) → ニューイングランドカレッジ

代表歴:U20日本代表

 

 

 

今年8月に行われた「U20チャレンジカップ・オブ・アジア」で、U20日本代表として初選出された小坂丈選手は、現在アメリカNCAA(全米大学体育協会)に所属するニューイングランド・カレッジ(以下NEC)にてプレーしている。

 

アイスホッケー留学を決め渡米したのは高校1年生の時。国内の高校からも誘いがあったが、より高いレベルでプレーする環境を求め、そして以前からアメリカに留学していた姉の影響もあり、中学卒業後に単身でニューハンプシャー州のプレップスクール、ブルースター・アカデミーに進学した。学校を選ぶ際に重視したのは「アイスホッケーだけではなく、勉強もしっかりできる環境を選びたい」という点。ブルースター・アカデミーでは、大学進学に備える勉強を提供しているのはもちろんのこと、留学生の為のESL(英語が母国語では無い生徒の為の語学習得プログラム)が充実し、アイスホッケー部も強豪校がひしめくリーグに所属していたことから、進学を決意した。

 

「英語の勉強をしながらレベルの高いアイスホッケーができる理想の環境の下、充実した高校生活ができた」と当時の様子を振り返るが、留学当初は英語が全く話せず、 コミュニケーションが取れないことで苦労した。初年度には、渡米前は絶対にならないと思っていたホームシックにもなり、日本の実家が恋しく思うこともあった。「そんな時に支えてくれたのがアイスホッケーだった。アイスホッケーを通じてチームメートと仲良くなり、試合を観にきてくれるクラスメートとも繋がりができた。」ESLの授業を通して英語が上達したことも手伝い、少しずつアメリカでの生活に慣れていった。

 

強豪ブルースターのアイスホッケー部には2軍までチームがあったが、トライアウトを経て1年生の時から1軍でプレーすることができた。高校最後の年にはアシスタントキャプテンにも任命されチームを引っ張り、その活躍が評価され、NCAAディビジョン3(2部相当)に所属するNECの監督から声がかかった。他の学校からもオファーをもらったが、人体の運動について研究する学問であるキネシオロジーが大学の専攻があったことがNEC進学を決意する決め手となった。学校で学んだことを活かし、フィジオセラピストの資格取得も将来の視野に入れている。「自分が興味のある学問を専門的に学べる部分に魅力を感じた。日本ではプロスポーツでさえ、専門のフィジオセラピストがついていないチームもある。この専門を学ぶことは自分の今の身体を知る上でも為になるし、自分の将来の為にもなる」としっかり将来に向けて考え、進む道を選択してきた。

 

今年から入部したNECのホッケー部では、これまで1年生ながら全試合に出場している。184cmの身長を活かしたゴール前での仕事や、積極的なフォアチェックを売りとするが、大学リーグは高校とは違い、相手選手の身体もより強く、5試合で1ポイントとまだ本領を発揮できていない。「これまでは2〜3セット目で使ってもらっているが、観客席から悔しそうに観ているベンチ入り出来ない選手達も大勢いる。競争率が高く、油断するとすぐにポジションを奪われてしまいそうなプレッシャーもある」。 練習中でも当たりは激しく、チームメート同士で喧嘩がおきることもある。1回1回の練習・試合、当たり負けしない身体を作るためのトレーニングの時間を無駄にしないよう、集中して望むことで、これまで充実した日々を送れている。

 

「アメリカ人は自分勝手な人が多い(笑)自分の意見は自分から言わなければ伝わらないし、困っている時は自分で助けを求めなければ助けてくれない。大変なことも含め、いろんな経験を通して、問題解決ができる人間に成長できる。海外で学ぶことはホッケー以外にもたくさんある。今アメリカにいれることに本当に感謝している」。そんな小坂選手の将来の夢は、NHL選手になり、そして日本代表としてオリンピックに出ること。日本から応援してくれる家族・友達の為にも、まずはアメリカの大学で結果を残す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文:三原卓也(リードオフ・スポーツ・マーケティング)

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お問い合わせ:info@leadoffsportsmarketing.com 

 

 


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