017号(2009年3月31日発売)
- ■アジアリーグ・セミファイナル
- ■世界選手権・男女代表候補選手名鑑
- ■全日本女子選手権B
- ■関東大学選手権プレビュー
- ■高校生・北海道新人戦
- ■中学生・道東・道央・道南大会
- ■好評連載など
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全日本選手権 ~SEIBU逆転勝利で連覇達成!
第76回全日本アイスホッケー選手権大会が2月9日から15日までの7日間にわたり、西東京市・ダイドードリンコアイスアリーナと横浜市・新横浜スケートセンターを舞台に開催された。
高校、大学、社会人、そしてアジアリーグと全国から30チームが参加。8強に残りアジアリーグ勢に挑戦したのは、苫駒大、関西大、早稲田大、明治大 の大学勢だが、壁を越えることはできなかった。決勝はSEIBUとクレインズという昨年と同じ顔合わせ。雪辱に燃えるクレインズは第3ピリオド5分までに 2点のリードを奪うが、勝利への執念を失わなかったSEIBUが猛反撃。3連続ゴールで逆転し、連覇を果たした。
首都圏では初の共同開催となった今大会、ひとまずは成功を収めた。これにより、リンクが少ない関西圏などでも開催が可能であることが分かり、普及面での道 筋は見えた。だが、日本一を決する伝統ある大会にも関わらず、日程的な面で大学王者・東洋大や強豪校・駒大苫小牧高が欠場し、釧路厚生社やサーパス香川と いった社会人の強豪もチーム事情により欠場するなど、日程や大会方式での課題が残ったとも言える。SEIBUの廃部により、かつてない危機的状況に直面し ている日本のアイスホッケー界。長い歴史と伝統を誇る全日本選手権大会は、低迷からの脱却、そして発展のための重要な要素であることは間違いない。今後、 競技の中枢を担う日本アイスホッケー連盟がどのような舵取りをしていくのか期待したい。
本誌では全試合レポートのほか、大会MVPを獲得したSEIBU田中豪選手のインタビューを掲載。
アジアリーグ プレーオフ・セミファイナル
全日本選手権の決勝のわずか2日後、アジアリーグのプレーオフが始まった。ファーストラウンドはレギュラーリーグ4位の日本製紙クレインズが同5位のHigh1をホームに迎えた。
クレインズはハードなスケジュールをものともせず、攻撃陣が爆発し連勝。続くセミファイナルでは、韓国チームとしては初めてレギュラーリーグ1位を 獲得したアニャンハルラと対戦した。今季からセミファイナル以降はベスト・オブ・セブン方式(7回戦4勝先取)となったが、早くも第7戦までもつれる大激 戦。ハルラが先に王手をかけたが、クレインズは敵地・安養で連日にわたる接戦をものにし、劇的にファイナル進出を決めた。一方、レギュラーリーグ2位の SEIBUプリンスラビッツと同3位の王子イーグルスの対戦は、ホーム西東京で連勝したSEIBUがその勢いでアウェイの苫小牧でも連勝。スウィープ(4 連勝)でファイナルへ駒を進めた。これで、ファイナルは全日本選手権決勝と同じ顔合わせとなった。ファーストラウンドとセミファイナルの全試合を振り返 る。
ライトハウストーナメント ~国際親善大会~
NHLで過去4回スタンレーカップチャンピオンに輝いた名門ニューヨーク・アイランダース。そのアイランダースが主催する国際親善大会「Lighthouse Tournament 2009」がニューヨーク州ロングアイランドで開催された。
アメリカから3チーム、フィンランド、中国から各2チーム、日本から1チームの計8チームが参加。日本からは小学生17名が2月18~25日まで遠 征し、試合はもちろん、国際交流や異文化体験など、貴重な経験を積んだ。このトーナメントへの参加は、弊誌でコラムを執筆中の白井孝明氏がNYアイラン ダースのオーナー、チャールズ・ワン氏と親交があったことから実現した。「異国の子どもたちとの交流によって、国際感覚に富んだ人間を育む」、「異文化を 1週間体感することにより、子どもたちに新たな価値観を創造してもらう」という主旨の下に企画が進められた。大会や交流の模様を紹介する。
ユニバーシアード冬季大会
第24回ユニバーシアード冬季競技大会が2月18日から28日まで、中国・ハルビンで開催された。「学生のオリンピック」とも称されるユニバーシアードは2年おきに行われている。
今大会から初めて女子アイスホッケーが種目に加わり、日本からも選手団を派遣した。男子は1997年大会以来、6大会ぶりの5位。女子は6カ国中5 位だったが、準優勝した中国を予選リーグで破るなど健闘をみせた。男子は試合レポートを、女子は代表DF一條綾乃選手が大会中に記したホッケーノートをも とに戦いぶりを振り返る。
各種大会レポート/好評連載
全日本女子アイスホッケー選手権大会Bグループが北海道帯広市で開催され、全国から集まった16チームがAグループ昇格を懸けて戦った。
このほか、4月4日から開幕する「関東大学アイスホッケー選手権」の展望・日程、高校の新人戦、「南北海道大会・後期大会」の模様、中学生では「道 南地区新人戦」、同じく十勝地区の新人戦となる「日本アイスホッケー連盟会長杯道央大会」、小学生では「さとうスポーツ杯6地区対抗親善大会」、「苫小牧 市教育委員長杯・王子杯」、「軽井沢Kid’s7th」など、全国各地で開催された大会をレポート。
連載は、日本代表GMの坂井寿如氏の「Nexts of JAPAN」、レフェリー川村一彦氏の「Justice on Ice」、北米のスポーツマネジメントを紹介する白井孝明氏の「From New York」、トレーナー松田直樹氏の「フィジカルレーニング」、「韓国アイスホッケー事情」、「NHLリポート」など、豊富なラインナップを揃える。