女子アイスホッケーのソチ冬季五輪最終予選グループCは10日（現地時間）、スロバキア・ポプラドで最終日が行われる。日本が4大会ぶりの五輪出場を懸けるデンマーク戦（日本時間9日22時試合開始予定）をプレビューする。
日本は前日の練習では軽めの調整を行い、デンマーク戦に備えた
いよいよ夢の五輪出場まであと1勝と迫った世界ランキング11位の日本。
最終戦の相手は同19位のデンマークだが、今大会スロバキア、ノルウェーを立て続けに下して成長しており、簡単に勝つことができる相手ではなく、まったく侮れない。
勝者が五輪出場への切符をつかむ最終戦は、接戦になるだろう。
▼Key Point
高いパック保持率からのしつこい攻撃
攻め続けた後のカウンター攻撃への注意
デンマークは昨年10月の予備予選と11月の1次予選を勝ち上がり、ついにその快進撃はこの試合に勝てば初の五輪出場というところまで続いてきた。まさに奇跡の歩みと言っても過言ではなく、今大会に入ってもその勢いは一戦ごとに増しているように感じられる。
攻守ともにDFとFWで頭抜けた選手はいないものの、基本に忠実なプレーをし、チームとしてのまとまりがある。
特にディフェンスは固く、前戦のノルウェー戦でも、攻め込まれながらも耐えて少ないチャンスで得点しゲームウイニングショット戦に持ち込んだ。
中でもGKニールセン妹は日本にとって脅威。格上3カ国を撃破した1次予選では97.5%のセーブ率でチームを支え続けたが、今大会ではさらにランキングが上位のチーム相手にも96.8%のセーブ率を誇っており、まさにデンマークの快進撃の立役者となっている。
スロバキア戦では圧倒的に攻め続けながらも、GKの好守の前に無得点に終わった日本。同じく好GKを擁するデンマークに勝利するための第一の課題はスコアリングにあると言わざるを得ない。
FW久保、FW坂上、FW浮田、DF青木香らのシュート力を武器に、ゴール前のスクリーンなどを多用してしつこく崩して行きたいところだ。
また、ここまでグループCトップの決定率25%のパワープレーで得点できるかもポイントとなる。
試合展開としては、スピードで勝る日本がパックを支配することが予想されるが、過去2戦同様、攻撃後の相手のカウンター攻撃ヘの対応に注意したい。FWの速いバックチェックもさることながら、DFがDゾーンで下がり過ぎずにパックキャリアに対して効果的なプレッシャーを掛けるプレーが必要になってくる。
平均身長もデンマークは170㎝もあり、日本を8㎝上回る。しかし、日本にとっては過去2戦も同じような体格のチームだったため、大柄な相手にも慣れが出てきているだろう。
逆にデンマークにとって日本は今大会でもっとも速いホッケーをする相手となる。それだけに日本はパックを速く動かし、スピードあるスケーティングで相手を翻弄して、早めに主導権を握りたいところだ。
そして、しつこい攻撃を続けて相手の体力を奪い、後半の勝負どころでも自慢のスタミナを武器に自分たちのホッケーを貫きたい。
過去3大会は最終予選の最終戦で五輪出場権を逃がしている日本。
しかし、ノルウェー戦で見せたあきらめない姿勢とスロバキア戦で見せた支配力に、課題として取り組んできた決定力が加われば、最後の難関であるデンマークの壁を崩すことができるだろう。
◆ソチ五輪女子最終予選（グループC）現在の順位
1 デンマーク 2勝（1GWS勝を含む）＝勝点5
2 日本 1勝1敗（1GWS負を含む）＝勝点4
3 スロバキア 1勝（1GWS勝を含む）1敗＝勝点2
4 ノルウェー 2敗（1GWS負を含む）＝勝点1
※最終順位1位のチームだけが、ソチ五輪出場権を獲得する。
◆ソチ五輪女子最終予選（グループC）今後の日程
参加国：スロバキア（7）、ノルウェー（10）、日本（11）、デンマーク（19）
※カッコ内は世界ランキング
会場：スロバキア・ポプラドアリーナ
2月10日（日）
14:00（日本時間22:00） デンマーク×日本
18:00（日本時間26:00） スロバキア×ノルウェー
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2013年2月10日 5:46 AM｜ カテゴリー：ニュース
